抄録
本稿では、2024年度から本校で実施されている新カリキュラムに至るまでの過程を踏まえ、旧カリキュラムにおける「国語Ⅲ」の教育実践について報告する。旧教育課程では、「国語Ⅲ」は3年次前期に開講される半期科目であり、限られた授業時間の中で教育内容を充実させ、学習目標を達成するためには様々な工夫が必要であった。
本稿では、そのような制約の中で、文学作品を中心とした効果的な教授法をどのように工夫し、実践したかを具体的に述べる。また、新カリキュラム導入後の改善点を考察し、高等専門学校における国語教育の今後の展望について述べることを目的とする。