抄録
2007年度に開始した「障害のある労働者の職業サイクルに関する調査研究」において、2008年度から2023年度までの16年間、2年ごとの8期にわたって実施した全調査が完了した。
本調査研究報告書では、第1期から第8期までを通したパネル調査の特徴を活かし、障害のある労働者の職業サイクルの概略の理解に資する各種分析結果をまとめた。
障害者の就労率、就業形態、職種、勤務時間、給与、賞与、働く理由等が年齢を重ねることでどのように変化したかについて分析した結果を世代別・障害種類別にまとめるとともに、中高年期における障害の重度化の影響、東日本大震災及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響をそれぞれ示し、今後の課題等を整理した。