脳血管内治療
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上矢状静脈洞狭窄を伴う頭蓋内圧亢進症に対して,ステント留置を施行した1例
長濱 篤文 川上 太一郎劉 兵岡本 光佑下本地 航坂本 竜司田上 雄大廣瀬 智史夫 由彦
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: cr.2022-0009

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抄録

【目的】脳静脈流出路の狭窄が,頭蓋内圧亢進症の一因になっていることがある.我々は,上矢状静脈洞狭窄を伴った頭蓋内圧亢進症に対し,圧較差を確認した上で,静脈洞内ステント留置を施行した1例について報告する.【症例】52歳男性.左眼の視力異常,頭痛を自覚.うっ血乳頭を認め,MRVで上矢状静脈洞の狭窄を認めた.腰椎穿刺では初圧35cmH2O以上と頭蓋内圧の亢進を認めた.保存的加療を開始したが奏功せず,静脈洞内ステント留置を行った.狭窄部前後で16 mmHgの圧較差を認めていた.術直後から頭痛,視野障害の改善を認めた.【結論】静脈洞狭窄を伴う頭蓋内圧亢進症に対し,静脈洞ステント留置はひとつの選択肢として,検討すべきである.

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© 2022 特定非営利活動法人日本脳神経血管内治療学会

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