日本農村医学会学術総会抄録集
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第55回日本農村医学会学術総会
セッションID: 2F03
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一般演題
心臓MRI(MRCAG)における撮像条件の検討
松田 盛功水谷 弘二中野 智高川合 信也
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キーワード: 心臓MRI, MRCAG, 呼吸同期
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抄録

<目的> 近年MRIの技術が進歩して心臓のMRI(MRCAG)が撮像できるようになってきた。
 今回、そのMRCAGにおいて撮像条件などの比較検討を評価したので報告します。
<方法> MRCAG(HoleHeart 3D)撮像は、心臓の拡張期・収縮期に冠動脈が一時的に止まって見えるタイミングを利用して撮像する。またこの撮像は、呼吸同期(NavigatorEcho)も併用するため少し腹部をバンドなどで固定して呼吸の変動を抑制して撮像する。今回そのタイミング(拡張期・収縮期)と腹部の呼吸抑制した時としない時それぞれ撮像を行いその画像をSoapBubble及びAW(AdvantageWindows)にて視覚評価を行った。
・使用装置及び使用COIL
      PILLIPS社 Intera Nova (1.5T)
      SENCE Cardiac Coil
・撮像条件
      TR 4.2msec TE 2.3msec FA 90°
      Matrix 256×512 
      Slice厚 0.75mm Gap 0mm 枚数 180 
      FOV 280mm  RFOV 85% 
      呼吸フリー 撮像時間 5min_から_15min 
<結果> まず腹部を抑制しない時の拡張期と収縮期の画像を比べると拡張期ほうが冠動脈がよりきれいに描出されている。これは、拡張期のほうが血液が送り出される為とおもわれる。次に、腹部を抑制した時の拡張期と収縮期の画像を比べるとまた拡張期のほうが冠動脈がよりきれいに描出されている。これにより、拡張期のほうがきれいに描出されるといえる。また、腹部を抑制した時と抑制しない時の拡張期の画像を比較すると抑制した時のほうが呼吸の変動が少ないことによりよりきれいに描出された。
<考察> 拡張期と収縮期を比較すると拡張期のほうがきれいに描出された。また、腹部を抑制したほうが呼吸の変動が少ない為によりきれいに描出されたこれらのことより、MRCAGを撮像するにあたっての撮像条件は腹部を抑制しなおしかつ拡張期で撮像するのが望ましいと思われる。

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© 2006 一般社団法人 日本農村医学会
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