当院における初期臨床研修5年間の検証を行った。
1.当院における初期臨床研修のキャッチフレーズ:平成
16~17年度は「経験しよう救命救急,目指そうgeneralist
からspecialist まで」,平成18~20年度は「多くの
common disease と救命救急の症例の症例が経験でき,
初期診療を実践する機会が多い」であった。初期臨床研
修医は,平成18~20年度のキャッチフレーズのように良
好であったと評価していた。
2.出身大学:岐阜大学17名,金沢大学2名,杏林大学2
名,その他3名であり,岐阜県関市に所在する当院で
は,岐阜大学が71%と多かった。
3.当院を知る機会:a.岐阜大学病院の関連病院として
の実習,b.岐阜大学医学部出身者の先輩からの情報,
c.他の大学医学部在学中に当院に見学,d.当院の研修
医が医学生の先輩であり,そこからの情報。これらのこ
とにより,当院の情報がある程度,医学生に伝わったも
のと推測された。
4.当院の研修の紹介の工夫:a.初期臨床.研修医等か
らの口コミ紹介,b.病院のホームページ(HP)は,
常にup-to-date にするよう委員会で指示,c.臨床研修
のキャッチフレーズの見直し,d.岐阜大学病院におけ
る臨床研修指定病院紹介イベント等への参加,e.研修
センターの新設等の研修医室のグレードアップ,f.初
期臨床,研修医を卒後臨床研修委員会の委員とし,オー
プンに研修環境の改善を行う。これらの工夫により,当
院への応募は,16年度を除き,平均約11名であった。
マッチングは,16年度を除き,平均約86%(定員7名中
6名)であり,良好であったと思われた。
5.当院初期臨床研修終了後の進路:2名以上の診療科は
内科5名,麻酔科4名,精神科2名であり,麻酔科が多
く認められた。当院後期研修は24名中8名(33%)で
あった。