日本農村医学会学術総会抄録集
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第58回日本農村医学会学術総会
セッションID: P1-A107
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夜間のオムツ交換減少のための取り組み
排泄パターンチェック表の活用で良眠を図る
多田羅 美香
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キーワード: 夜間の睡眠時間
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抄録
〈はじめに〉当病棟は患者の半数が寝たきりでオムツを使
用している。夜間,2時間毎にオムツチェックをするため
患者から苦情を言われることがある。2時間毎にオムツ
チェックをしても汚染のない時もある。そこで排泄パター
ンチェック表を作成し1週間チェックした後,チェック表
を基にオムツ交換ケア表を作成,使用した。その結果,
個々の排泄パターンに合わせてオムツ交換を行えるように
なり夜間のオムツチェックの回数が減少して睡眠時間の確
保につながったので報告する。

〈用語の定義〉オムツチェック:排泄の有無に関係なくオ
ムツを開くこと。オムツ交換:オムツチェック時に排泄が
あり交換すること。夜間:消灯後の21時から朝7時までと
する。

〈目的〉患者の睡眠を妨げている夜間の2時間毎のオムツ
チェックを,患者の排泄パターンに合わせたオムツ交換に
する。

〈対象〉便尿意の無いオムツ使用患者
〈方法〉
(1)排泄パターンチェック表とオムツ交換ケア表を作成。
(2)入院時に夜間の排泄の有無を1週間チェック表にチェック。
(3)その後チームで話し合い,ケア表にオムツチェック時間を記入。
〈結果と考察〉取り組み前は夜間のオムツチェックの回数
は126回のうち実際に交換を行ったのは平均40回(合致率
31%)であった。排泄パターン調査後はオムツチェックの
回数44回中,実際の交換回数は41回(合致率93%)になっ
た。オムツチェックや交換の回数が減少したため,夜間睡
眠を妨げる事も減少したと考えられる。
また看護師一人一人が患者の排泄パターンを意識して考
えるようになり個別性のある看護につながったのではない
かと考える。

〈結論〉
1.患者の排泄パターンに合わせたオムツチェックを行う
ことは患者の睡眠時間の確保につながる。
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© 2009 一般社団法人 日本農村医学会
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