日本農村医学会学術総会抄録集
Online ISSN : 1880-1730
Print ISSN : 1880-1749
ISSN-L : 1880-1730
第59回日本農村医学会学術総会
セッションID: P2-F1-5
会議情報

胃瘻(PEG)チューブの洗浄方法の検討
~酢、コーラ、ゼリー化を比較して~
津谷 親環吉野 珠美山川 七美
著者情報
キーワード: PEGチューブ, 洗浄, コーラ
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

当病棟では,経腸栄養剤注入後に胃瘻チューブ内を白湯でフラッシングして洗浄する方法を行っている。しかし、この方法だけでは栄養剤を十分に除去できない場合が多い為、より有効的な洗浄方法がないかと考えた。そこで、形態をゼリー化することにより、チューブ内の残渣物を効果的に押し出せないか、また、殺菌効果があるとされている食用酢の使用とそのゼリー化。そして、蛋白質の結合を軟化させる作用があるとされているコカコーラ、それぞれを洗浄方法として活用できるのではないかと考えた。胃瘻チューブ留置患者6名に対し、夕方の栄養剤注入終了後、それぞれをチューブ内に4日間充填し、最終日の翌朝、空気にてフラッシングし、接続部の細菌培養・チューブ外観をデジカメで撮影・内視鏡にてチューブ内腔の撮影を行った。チューブの外観と内腔の評価は5段階に分け、点数化した。チューブ外観評価では、コカコーラが2.2点と付着物が一番少なく、チューブ内腔評価でもコカコーラが2.8点と最も良い評価となった。次いで、食用酢、食用酢ゼリー、白湯ゼリー、白湯の順となった。一般細菌の結果では、白湯、白湯ゼリー、食用酢、食用酢ゼリー、コカコーラとも大きな差は見られなかった。しかし、細菌増殖抑制効果の有無については、基礎的な知識がなく再度検討が必要であると思われる。 コカコーラの充填は、食用酢に比べると高価であり、また、充填時に炭酸ガスが発生する為、うまく充填しにくいなどの問題点が残された。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

著者関連情報
© 2010 一般社団法人 日本農村医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top