日本農村医学会学術総会抄録集
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第60回日本農村医学会学術総会
セッションID: 2B-17
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NPPVマスクフィッティングの体験学習効果
内田 昌子
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抄録

【目的】患者役と看護師役を互いに模擬体験しながら個別指導を受ける体験型の学習方法によるNPPVのマスクフィッティング技術習得の効果を明らかにする 【対象】A病院呼吸器内科病棟看護師30名 【研究方法】自己研修参加(体験型・講義形式)や臨床での患者装着経験の有無がマスクフィッティングの技術に影響を及ぼしているか調査し、体験学習前後の技術を比較する。データーはχ2検定で分析し、p値が0.05未満を有意差ありとした。マスクフィッティングの技術は_1_エアークッション_2_額アーム_3_額ベルトの取り扱い、_4_エアーリークと_5_圧迫感の有無の5項目から評価した。 【倫理的配慮】研究開始にあたり研究の主旨及び協力について文書と口頭で説明し、同意を得た。 【結果】自己研修参加との関連では、講義は87%受け、体験型の自己研修参加者は47%であった。両者ともにどの評価項目においても50%以下の習得であった。 臨床での患者装着の経験との関連では、経験ありの場合はエアークッションの取り扱いと圧迫感を除き50%以上の習得であった。 体験学習後との関連では、5項目ともに習得率が上がっていた。エアークッションの取り扱いは20%から57%(p=0.003)、圧迫感は33%から80%(p=0.0003)と習得に大きな変化がありそれぞれに有意差がみられた。 【結論】NPPVのマスクフィッティングの体験学習により全ての項目において習得でき、なかでもエアークッションの取り扱いと圧迫感は有意に習得率が上昇した。NPPVのマスクフィッティングにおいて体験学習は効果的であると示唆された。

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© 2011 一般社団法人 日本農村医学会
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