日本農芸化学会誌
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Ascorbin酸の研究(第6報)
Ascorbin酸とThiaminとの關係(其の2)
藤村 吉之助
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1942 年 18 巻 2 号 p. 209-216

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抄録
Ascorbin酸の自己酸化に對してThiaminがなす抑制作用の量的關係に就きて實驗したる結果既記實驗條件の下に於いては
(1) 作用の顯はるるThiaminの最小濃度は5mgのAscorbin酸に對し0.006~0.009mgにして
(2) 其の作用の一定となる所の最大濃度は10mgのAscorbin酸に對し150~200mgである.尚動物體内に存在するAscorbin酸とThiaminとの分布量の比は最大濃度比と最小濃度比との間に在りて而も最小濃度比と殆んど等しきか又はそれに接近して居る.
終りに臨み本實驗は恩師京都帝國大學教授農學博士近藤金助先生の御懇切なる御指導と御鞭撻に依りて遂行し得た.又本報告は先生の御校閲を煩はしたるものである事を附記して茲に先生に對して衷心より深甚の謝意を表明する次第である.
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