1959 年 33 巻 9 号 p. 790-793
成豚にクロールテトラサイクリン(オーロファック2A)を経口投与した場合の消化器各部位における蛋白質の消化吸収率を指標物質法により調らべ,クロールテトラサイクリン無添加時のそれと比較し若干の考察を行った.
(1) Chを与えても蛋白質の消化率は不変である.
(2)消化器各部位の内容物のpHはChにより影響を受けるとは考えられない.
(3) Ch添加時は無添加時に比し小腸及び盲腸におけるみかけの吸収率が低下する.しかし大腸中位部及び直腸における吸収率は無添加時と変らない.