1967 年 41 巻 1 号 p. 32-38
(1)邦産種麹菌64菌株中,薄層クロマトグラムと螢光色からAF-B1, AF-B2類似物質と考えられるものを生産する菌株が14, AF-G1, AF-G2類似の螢光物質を生産するものが8菌株あった.しかし,これらの紫外都吸収スペクトルはすべてAFとは異なり, AFを生産するものは認められなかった.
(2) AF-B1, AF-B2類似螢光物質B0~B4の螢光スペクトルはAF-B1, AF-B2ときわめて近似している.
(3) AF-B2に相当するものはflavacolであり, B1相当のはこれに非常によく似た別物質であって, AFとは全く異なるものであった.
(4) B4成分として,自然界よりはじめてdeoxyhydroxyaspergillic acidを分離,同定した.
(5) B0, B1, B3成分がflavacol関連物質であると推定した.