日本農芸化学会誌
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薄層および液体クロマトグラフィーによるaflatoxin (B1, B2, G1, G2) の分離,定量
真鍋 勝松浦 慎治中野 政弘
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1967 年 41 巻 11 号 p. 592-598

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抄録

(1) AFのTLCでは,吸着剤にSilica gel Gを使用する場合は,アセトンークロロホルム(5:95)系展開溶剤が, AF 4種相互の良い分離を示した.また吸着剤にSilica gel HRを使用する場合は,メタノールークロロホルム(1~3:99~97)系展開溶剤が良い分離を示した.
(2) AFのLCでは,担体としてのAluminium oxide, Silica gel, Sephadex G-10, G-25, LH-20について検討を加えた結果, Silica gelとSephadex G-10カラムによりAF 4種を分離することができた.なかでもSephadex G-10カラムに1%メタノール水溶液または純水を用いて溶出した場合が最も良い分離を示し,再現性も優れており,粗AF混合物に混在している色素類も分離することができた.
(3)このSephadex G-10カラムのLCにより, AFの分離精製が容易にでき,また試験試料中に10μg以上のAFが存在すれば, AFの検出が可能であり,紫外部吸収または螢光分析により定量することもできた.

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