日本農芸化学会誌
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ワサビの揮発性成分に関する研究(第1報)
合成辛子油のガスクロマトグラフィー
小島 操赤堀 幸男市川 勇
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1968 年 42 巻 4 号 p. 185-189

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抄録

合成辛子油19種をn-アルキル系,iso-アルキル系,sec-アルキル系,アルケニル系,芳香族系およびその他の6系に分ち,これらのGC分析を行なった,カラムには10%SE-30(無極性)/C-22と2.5%DEGs(極性)/C-22の2種を用いた.
SE-30カラムの場合,log Rt vs. n(BNCS中の炭素数)はn-系, iso系およびsec-系辛子油はいずれも直線にプロットされ,各系の直線には平行関係があった.アルケユル系および芳香族系辛子油にも直線性があり,しかも前と平行関係があるようである.
DEGSカラムの場合も芳香族系辛子油を除き,他の4系は前者と同様,直線性および平行関係があった.また同一炭素数の辛子油では,RtはSE-30の場合,芳香族系,n-系,アルケニル系,iso-系,sec-系の順に早くなり,沸点順になったが,DEGSの場合,n-系とアルケニル系辛子油は逆転し,Rtはアルケニル系よりn-系の方が早くなった.

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