(1)活性三酸化マンガンによる麹酸ベンジルエーテルの酸化は,酢酸で反応液のpHを調節することにより, PH3.4~5.5の領域で,効果的にコメン酸ベンジルエーテルを与えた.
(2)活性二酸化マンガン-無水クロム酸(2:1)による麹酸ベンジルエーテルの酸化は,活性二酸化マンガンによる酸化に比べて,効果的にコメン酸ベンジルエーテルを与える.
(3)著者らの見いだしたコメン酸ベンジルエーテルの脱ベンジル化は,氷酢酸中,適量の濃塩酸で加熱することにより,従来法に比べて簡単にコメン酸を得ることができた.