1974 年 48 巻 1 号 p. 15-20
デキストラナーぜ生産菌の検索を行ない,振盪培養により,4日後に330単位/mlのデキストラナーゼを生産する1菌株Aspergillus ustus237を分離した.当該菌株を結合様式の異なる種々のデキストラン含有培地で培養した結果,著者らが分離したLeuconostoc mesenteroidesD 12の生産するデキストランを用いた場合にのみ,上記の値が得られた.しかし,特に結合様式との関連性は認められなかった.複式発酵(デキストラン発酵液に不足成分を添加して,デキストラナーゼ生産培地を調整する)を行なった場合,デキストラナーゼの生産性は低下するが,これは主として,デキストラン発酵後に残るフラクトースの阻害作用によると判断した.