日本農芸化学会誌
Online ISSN : 1883-6844
Print ISSN : 0002-1407
ISSN-L : 0002-1407
椪風ウーロン茶の香気成分
高見 千歳下司 淳小林 彰夫
著者情報
ジャーナル フリー

1990 年 64 巻 8 号 p. 1349-1354

詳細
抄録

ウンカ食害葉より作られる椪風ウーロン茶の香気成分の解明を行うために官能評価およびGC, GC-MS分析し,一般ウーロン茶,紅茶との比較により検討を行った.揮発性成分として51成分を同定し,18成分を推定した.リナロール,およびその誘導体化合物,ゲラニオール等を主成分とし,香気成分組成は一般ウーロン茶より紅茶に類似することがパターン類似率により明らかになった.また官能評価においても同様な傾向が認められ,よい一致性がみられた.リナロールに対するリナロールの誘導体の量比では椪風ウーロン茶のみに高い値が得られ,ウンカの食害による影響と推察された.

著者関連情報
© 公益社団法人 日本農芸化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top