2014 年 86 巻 3 号 p. 210-215
「阪神・淡路大震災」で私たちは多くのモノを奪われたが,私は,初日から出勤できたおかげで多くの貴重な経験をさせていただいた.当初,全国から届いた救援物資を少しでも早く届けようと避難所にカップ麺を転送すると,市の職員からすぐに食べられるものを求められ,おにぎりやパンに切り替えると,3日ほどして,寒いのに冷たい物ばかり食えるかと怒られたことを昨日のように覚えている.この時,やっぱり人間らしいなぁ,みんな一生懸命頑張っているのに…感謝の気持ちと余裕がないとあかんなぁとつくづく思った記憶がある.この経験があったからこそ,思いやりの大切さを痛感して,私自身が強くなれたような気がしている.