報告
ポスト・コロナ社会における農村の持続性
―不確実性の下だからこその試行錯誤の尊重―
2021 年 93 巻 2 号 p. 159-171
詳細
2021 年 93 巻 2 号 p. 159-171
人口減少により持続可能性が危惧されてきた日本の農村地域では，感染症拡大後，「コロナ移住」の動きも見られるものの依然，将来像が見通せない．これに対し本報告では，ポスト・コロナで求められる3Rのうち，特にリデザインを「動詞としてのリデザイン」と捉え返し，どのような将来像が，当局者や専門家だけでなく当事者にもどう共有されうるかを問う．まず，将来像の転換に当たり，農村地域の活発度が定住人口だけに規定されないことを確認したうえで，関係人口の量的インパクトを押さえる．さらに，関係人口のサーベイでその増大に「場」が不可欠だとされた結果を踏まえ，青森県でのアクション・リサーチから「場」づくりの要点を確認する．
