農業経済研究
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報告
「食料・農業・農村基本法」の改正にみるポスト新自由主義の度合
市民社会組織からみた評価
池上 甲一
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2025 年 97 巻 2 号 p. 102-114

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抄録

本稿は,新しい食料・農業・農村基本法の下での食料安全保障政策を対象に,ポスト新自由主義的側面の現れ方と深度を市民社会組織(CSO)の視点から分析する.新基本法は輸出入依存という新自由主義的側面を掲げながらも,不測時の政策手段として国家統制的性格を持つ法制度を確保し,さらに旧政策からの転換を意味するフードバンクの直接支援によって食料分配にも踏み込んだ.新基本法は,新自由主義とポスト新自由主義と国家統制の混成からなる.CSOもその「鵺性」の戦略的活用を考慮すべきである.同時に,CSOの意見を反映させる実質的メカニズムの工夫とCSOの政策提言能力の向上が求められる.この点は,市民協治に向けた大きな課題である.

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© 日本農業経済学会
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