国立のぞみの園紀要
Online ISSN : 2435-0494
重度障害者等包括支援事業のサービスの利用実態調査
古屋 和彦日詰 正文岡田 裕樹
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研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2019 年 12 巻 p. 23-28

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抄録

本研究は,重度障害者等包括支援(以下,重度包括支援という)の次期報酬改定を踏まえ,重度包括支援の実施事業所等における利用実態を調査し今後の課題を明らかにし,重度の障害者が利用しやすい制度に改定するための基礎資料とすることを目的とした.WAM NETに記載された36指定事業所のうち,指定休止していない26事業所に対し電話調査を行った.その上で利用者のいる事業所のうち,平成28(2016)年度より利用者が増加または3人以上の利用者が継続利用している6事業所に対しヒアリング調査を実施した.その結果,改善が求められる課題として,制度面,報酬面が多く出されたが,一方,この制度の使いやすい点として,重度の利用者のその時々の状態像に併せてサービスを柔軟に使えることなど,その強みも多く把握できた.今後の課題として,重度包括支援の現状で可能な課題の解消を進めていくことが求められると考えられる.

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© 2019 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園

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https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
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