2010 年 3 巻 p. 163-171
本研究では、知的障害者入所施設を利用する重介護を要する知的障害者が、地域生活移行をする際に必要となる事項を、地域移行過程における事例から検討した。 その結果、「支援者がより個人に特化した支援を行おうとする視点を持つこと」、「受け入れ側での介護レベルを落とさないこと」、「より確かなアセスメント力を持つこと」、「本人の日中活動の幅を広げようとする観点を持つこと」、「活動範囲を広げるための社会資源を見出す、また作り出していくこと」の5つの要素が重要であることを確認した。