抄録
環境教育の目的と環境復元の目標のために、「生態的環境と生命主体」の関係を明らかにする。環境と生命は自己組織的に構造化する。そして生態的環境と生命主体は循環的因果性によってシステム的に自己を形成し更新していく。両者は一体化しており、そのことは生物が環境に適応するためのアフォーダンスの知覚に現れている。しかし人間という生命主体は、両者を分離して自己中心的な認識の傾向をもつ。それは身体的認識と精神的認識の傾向性から生じるのである。その結果、人間中心の判断と行動を行なって環境問題を引き起こした。その解決に向けて「教育」という視座から環境教育の目的と環境復元の目標を設定するための示唆を提示する。