抄録
谷津田の農業排水路における魚類生息場の形成要因の解明に向けて、千葉県大栄町の下田川流域において、排水路の形態及び物理環境と魚類生息分布の関係を調査した。その結果、水路全体で10 魚種を確認し、全魚種個体数密度の60%を占めるドジョウが当流域の優占種となった。主要排水路と下田川本川との接続部に20cm 以上の水位差があると、排水路内の魚種数は有意に減少した。ドジョウの個体数密度は圃場整備に伴う水路の改修、生活排水などによる水質汚濁に依存し、さらに、植生が繁茂可能な砂泥底空間の確保が生息場条件として重要であると示唆された。