抄録
生態学的混播・混植法は、樹種および遺伝子レベルでも自然林に近い樹林を再生するために開発した方法である。開発の初期の段階では、直播による方法が中心であったが、軽いタネを持つ樹種の導入がうまくいかなかった。しかし、自然の状態では、軽いタネを持つ樹種は、先駆性樹種に多く、自然林の再生過程と外れる結果となった。そこで、軽いタネを持つ樹種については、1 から2 年生の実生に養成して導入することと、砕石や木片によるマルチングを行ない、表土の乾燥を防ぎ、草本の侵入を抑制することで、自然林の再生過程に近い樹林の再生が可能になった。また、この方法は、住民参加に適し、維持管理が不要なことから、経費の削減にも有効であることも明らかとなった。