抄録
従来,下肢慢性静脈不全に伴う下腿のうっ滞性皮膚炎,色素沈着および潰瘍といったうっ滞症候群に 対しての術式は,lipodermatosclerosis により硬化した病的皮膚を直接切開し,不全穿通枝を筋膜下で処理するLinton 手術などが行われてきた.しかし,病的皮膚を直接切開することで術後創合併症が必発とされていた.そこで,我々は 1999 年より内視鏡を用いた不全穿通枝切離術 (subfacial endoscopic perforator surgery, SEPS) を施行し,術後創合併症を軽減するとともに本来の目的である皮膚病変の改善が得られる症例を多く経験するようになった.SEPS の詳細を実際の症例を交えて報告する.