抄録
栃木県宇都宮市内のゴルフ場を除く河川, 道路, 林地, 公園, 農地 (畑・水田), 住宅地から77カ所のギンゴケ生育地を無作為に選び出し, それら生育地の土地利用形態, 日射量, 土壌水分, 土壌pH, 土壌ECおよび無性芽の有無を調べた。
その結果, ギンゴケの生育地は舗装道路の路肩, 舗装道路の路面および低く刈り込まれた水田畦畔に限られていることが判明した。また, 日射量, 土壌水分, 土壌pHおよび土壌ECの調査から, ギンゴケは日当りと排水 (乾燥) に富んだ場所で, しかも弱酸性から弱アルカリ性で貧栄養の土壌を好むことが示唆された。さらに, χ2乗検定の結果から, 「ギンゴケの生育 vs. 日射量」, 「ギンゴケの生育 vs. 土壌水分」および「ギンゴケの無性芽形成 vs. 日射量」との間に極めて密接な関係があることが明らかになった。