日大医学雑誌
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症例報告
巨大な腹部腫瘤を形成した限局性腹膜悪性中皮腫の 1 例
羽尾 義輝大井田 尚継加納 久雄川崎 篤史三松 謙司久保井 洋一天野 定雄
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2009 年 68 巻 1 号 p. 25-29

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抄録
今回我々は,巨大な腹部腫瘤を形成した腹膜悪性中皮腫の症例を経験した.症例は 78 歳の女性.2008年 7 月,右下腹部に自覚した腫瘤が増大し,腹痛,発熱も出現したため受診した.腹部 CT 検査,注腸造影検査,腹部血管造影検査施行し,腸間膜原発の腫瘍性病変と診断した.腫瘍と腸間膜に認めた小結節を含め,回腸結腸部分切除術を施行した.腫瘍は,病理組織診断の結果,腹膜悪性中皮腫であった.腹膜悪性中皮腫は診断が困難で,予後不良な疾患である.
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© 2009 日本大学医学会
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