抄録
医療法で示された重点事業の一つに災害医療がある.特に災害拠点病院では,災害に迅速かつ弾力的に対応できる能力が求められている.災害に備えた病院の医療体制作りには,平常時から災害時を想定した初動体制と院内体制の構築を分けて考える必要がある.災害発生時には (1)傷病者の受け入れ,(2)医療救護班の派遣等などの医療救護活動の実施できることが求められている.一方,平常時には(1)病院職員の非常参集体制の確立,(2)医療資器材の維持管理,(3)防災訓練の実施,備蓄資器材の点検および定期通信訓練の実施があげられる.災害拠点病院に勤務する職員の一人一人が,災害の時には各自どのような役割を果たさなければいけないのかを理解して,「災害に備える」ことが必要である.