日大医学雑誌
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症例報告
子宮全摘術後も腟断端部より異形成細胞を認めた子宮頸部上皮内がんの一例
幾石 尚美塚原 裕福田 直子鈴木 絢子神田 理恵子川村 良橋村 尚彦中村 亜矢子土子 綾
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2014 年 73 巻 1 号 p. 31-35

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抄録
本症例は子宮頸部高度異形成の術前診断であったが,年齢と根治性を考え子宮全摘術を行った.病理診断は子宮頸部上皮内がんで切除断端は陰性であった.しかし術後4 か月目に腟断端部に異型細胞を認めた.その原因には術前から長期間認めていたハイリスク型ヒトパピローマウィルス human papillomavirus (HPV) 感染が強く考えられ,術後の定期的なエストリオール錠の腟内投与にて異型細胞が著明に減少した.
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© 2014 日本大学医学会
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