2015 年 74 巻 3 号 p. 103-105
[目的]任意型と対策型の乳癌1 次検診で要精査とされた症例について,乳癌発見率,非浸潤性乳管癌発見率を明らかにする.[対象]過去1 年間に乳癌1 次検診で要精査となり当科を受診した症例を対象とした.[方法]乳癌発見頻度,非浸潤性乳管癌発見頻度について調査を行った.[結果]乳癌1 次検診で要精査とされて受診した469 名のうち30.3% が最終的に乳癌の診断であった.任意型検診のうち82.3% が視触診・マンモグラフィに加えて超音波検査を施行していた.任意型検診が対策型検診に比べて有意に癌発見率が高かった.非浸潤癌の発見率には差を認めなかった.[結語]任意型1 次検診は超音波検査等を組み合わせることが多く,対策型検診よりも乳癌の発見確率が高かったが,非浸潤癌の発見比率は変わらなかった.