日大医学雑誌
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研究報告
遅発型B 群溶血性連鎖球菌髄膜炎6 例の臨床的検討
田村 豪良石井 和嘉子窪田 園子木村 かほり桃木 恵美子河村 由生福田 あゆみ藤田 之彦渕上 達夫高橋 昌里
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2017 年 76 巻 2 号 p. 74-78

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抄録

当科における遅発型・超遅発型GBS 髄膜炎6 例について,臨床経過を後方視的に検討した.神経学的予後因子には,発症から治療開始までの期間,ショック,人工換気の使用,急性期の難治性けいれん,CRP 陰性化までの期間が考えられた.莢膜型と重症度に関連性は認めなかった.後遺症ありの2 例はABPC に軽度耐性があり,他系統抗菌薬の積極的使用が有効と考えられた.医療現場における現行の予防策の問題点も含めて考察した.

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© 2017 日本大学医学会
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