日大医学雑誌
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症例報告
中心部の壊死と静脈侵襲を伴った胸腺腫の1 切除例
鎌田 嗣正四万村 三惠石本 真一郎日暮 亮太楠美 嘉晃羽尾 裕之辻村 隆介増田 しのぶ櫻井 裕幸
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キーワード: 胸腺腫, 壊死, 静脈侵襲
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2018 年 77 巻 3 号 p. 181-184

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抄録
症例は76 歳女性.健診で前縦隔腫瘍を指摘され,胸腺腫疑いの術前診断で胸腔鏡補助下縦隔腫瘍摘出術,左肺上葉部分合併切除術を施行された.病理学的に腫瘍は胸腺腫(WHO 分類type AB),正岡II 期,T1aN0M0 stage I と診断され,腫瘍中心部の壊死と静脈侵襲を認めた.胸腺腫における静脈侵襲の有無は病期分類には関与せず,その意義は明らかになっていない.中心部の壊死と静脈侵襲を伴った胸腺腫の1 切除例について,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2018 日本大学医学会
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