日大医学雑誌
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症例報告
化学療法が奏効した stage IV 若年性乳癌の 1 例
禹 有佳里榎本 克久
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キーワード: AYA 世代, 進行乳癌, 妊孕性
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2019 年 78 巻 6 号 p. 363-365

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抄録
(症例)35 歳女性.(経過)左乳房 D 領域に約 6 cm 大の可動性不良な腫瘤と左腋窩に腫大したリンパ 節と左肺下葉に小結節を認めた.左乳癌の診断で,TC 療法 4 サイクルと EC 療法 4 サイクル施行し,左腋窩 リンパ節腫大と左肺下葉の結節は消失し cCR と判断し た.(考察)若年性乳癌では,妊孕性を考慮し,化学療 法は慎重に施行する必要があるが,転移部位が生命予後 に関与する場合には,治療の優先順位をご本人とよく相 談し決定していくことが重要と考えられた.
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