2021 年 80 巻 5 号 p. 243-245
急性単芽球性白血病の 87 歳女性に,シタラビンオクフォスフェートと エトポシドを 12 日間処方した.高度な汎血球減少が出現,500/μL 未満の好中球低下は 69 日間続き,侵襲性肺アスペルギルス症を併発するも他の重篤な合併症は見られなかった.治療開始後 35 日目の骨髄は高度低形成で芽球は認めず,G-CSF 25 日間投与で好中球は回復した.21ヶ月後,軽度の貧血と血小板減少のみで骨髄に芽球の増加は無く,1 年以上造血の回復が得られている.