日大医学雑誌
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症例報告
粟粒結核の治療中にニューモシスチス肺炎,水痘肺炎が続けて併発した一例
平田 明史中本 匡治黒澤 雄介高橋 英知中川 喜子平沼 久人清水 哲男高橋 典明権 寧博
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2021 年 80 巻 5 号 p. 247-252

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抄録

45 歳の女性.頸部リンパ節腫脹で近医を受診し結核性リンパ節炎の診断で治療を開始したが,皮疹や肝機能障害のため中断した.その後に発熱,頭痛を認め結核性髄膜炎の疑いで紹介となり粟粒結核,結核性髄膜炎の診断で治療を開始し順調な経過であったが 2 カ月後にニューモシスチス肺炎,3 カ月後に水痘肺炎を併発した.加療によりそれぞれ回復したが,結核性髄膜炎は再燃した.結核の治療中に日和見感染を連続で併発した稀な症例であり報告する.

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© 2021 日本大学医学会
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