抄録
人口減少や過疎化が顕著な地域の活性化に対して、人口や経済活動を外部から参入させることにその解決策を求める政策は多い。そのためか、内部にすでにある資源を活用する視点は抜け落ちやすい。また、行政や地域が特徴を認識し資源として捉えていても、実際に活用され資源が顕在化するには魅力を捉えるというステップが必要である。本稿では、長野
県大町市の地域活性化における山岳博物館の活用を事例にして、特に博物館を長年支援する友の会に注目する。博物館と物理的には距離の近い市民にとって見えにくいその魅力を、市民および友の会会員に対して実施したアンケート結果から分析し、会員が捉えている博物館の魅力を抽出した。その結果、友の会会員は、定期的に情報を受け取ることによって博物館に対して身近さや親近感を強く感じており、これらが魅力の認識に繋がっていることが明らかとなった。特徴ある資源を地域の活性化に生かすために、その魅力をどう捉え、生かすか、資源の活用と顕在化について提案する。