市立大町山岳博物館研究紀要
Online ISSN : 2432-1680
Print ISSN : 2423-9305
サワオグルマの生活史および繁殖特性について
日本産草本植物の生活史研究プロジェクト報告第15報
千葉 悟志四方 圭一郎板橋 和子有川 美保子宮澤 陽美
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2023 年 8 巻 p. 23-30

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抄録
居谷里湿原のサワオグルマの花期は5月下旬~6月中旬で,1個体あたりの頭花(頭状花序)は8~34個(16.9±6.11個),1頭花あたりの筒状花数は77~121個(95.3±12.4個)で,1日あたりの筒状花の開花数は5~21個(13.5±5.82)であった. 訪花昆虫は35種と多種に及び,トンボ目およびカメムシ目は一時的な訪花とみなされたが,ハエ目およびハチ目は花資源を目的に多種類が花間を移動していた. 散布期は6月下旬からはじまり,散布を終えた地上茎は6月下旬から枯死した.発芽は,散布してわずかな期間で生じることから,散布時に非休眠の状態であることが考えられた.発芽は潅水条件でよく見られた一方,冠水条件では1個のみであった.成長の早い個体では 3 年目に開花が生じ,果実による繁殖が行われるとともに栄養繁殖は葉腋に生じた定芽が幼植物へと成長した後に節から外れて独立するということが明らかになった.
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© 2023 本論文著者
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