お茶の水女子大学附属中学校研究紀要
Online ISSN : 2758-6742
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振り返りを重視した探究的な学習のカリキュラム・デザイン(3年次)
~自ら考え主体的に社会参画していく生徒の育成を目指して~
研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2022 年 51 巻 p. 1-27

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抄録

本稿は、令和3年度お茶の水女子大学附属中学校教育研究協議会においてまとめられた研究内容を記述したものである。 年間のお茶の水女子大学附属中学校における教育研究と取り組みを総合的に概観したもので、研究の第3年目に「振り返りを重視した探究的な学習のカリキュラム・デザイン」というテーマで行われた活動について述べた。 学校の教育理念は、自主的かつ協働的な学習アプローチを通じて、生涯学習能力、批判的思考力、問題解決能力を育むことに焦点を当てているる。 主な研究内容は以下の通りである。 1. **カリキュラム設計と実施**:学校は生徒が探究的学習と批判的思考を行うことを奨励するカリキュラムの開発と実施に焦点を当てている。これには論理的かつ創造的思考力、協働的問題解決スキルを育成するためのコミュニケーションデザイン科(CD科)の導入が含まれる。 2. **振り返りとメタ認知**:カリキュラム設計の重要な部分には振り返り(過去を振り返り前に進む計画)とメタ認知(自分自身の思考について考える)が含まれ、これらを用いて生徒が学習により深く関与し自律的な学習者になることを支援する。 3. **研究開発**:学校は教育プログラムを強化するために積極的に研究開発活動に参加している。これには教育における情報通信技術(ICT)の応用や新しい教育指針に沿った効果的な教育戦略の探求が含まれる。 4. **課題と適応**:文書ではCOVID-19パンデミック中に直面した課題と、質の高い教育を継続的に提供するために教育方法をどのように適応させたかについても詳細が述べられている。 5. **今後の方向性**:学校は批判的かつ創造的に考え、協力的に働き、社会に積極的に貢献できる生徒を育成するために教育実践の継続的な改善に取り組むことを表明している。

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