勤労者における不整脈―課題と対策―

抄録

不整脈は、放置してよいものから致死的不整脈まで多彩である。勤労者の不整脈で労働の過重性と関連して生じる不整脈のうち、労働者の勤務に影響するのは心房細動と心室細動である。心房細動には自覚症状の軽減、血栓塞栓症の予防、心不全の予防に対処する。心室細動は、心停止の主な原因であり、器質的心疾患を治療する心室細動の一次予防と、器質的心疾患のない心室細動例の二次予防のために、植込み型除細動器を使用することになる。