産業医学レビュー
Online ISSN : 2435-1059
Print ISSN : 1343-6805
最新号
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  • 松岡 雅人
    2024 年 37 巻 1 号 p. 1-17
    発行日: 2024/05/01
    公開日: 2024/05/10
    解説誌・一般情報誌 フリー
    化学物質へのばく露による遅発性の健康影響として、がんと同様に神経障害、特に末梢神経障害、の発生に留意する必要がある。本稿では、中毒性ニューロパチーを中心に、末梢神経障害の分類および病態(神経細胞体障害、軸索障害および髄鞘障害)について解説する。職業性の化学物質ばく露による末梢神経障害については、労働基準法施行規則第35条に基づく別表第1の2第4号1において末梢神経障害が主たる症状または障害に該当する13化学物質を挙げ、そのうち、1-ブロモプロパンと鉛についての神経中毒学的知見を整理する。また、同第4号1における業務上疾病の原因物質のうち、末梢神経障害を引き起こす可能性を有する化学物質についても述べる。
  • 原田 浩二, 藤井 由希子
    2024 年 37 巻 1 号 p. 18-43
    発行日: 2024/05/01
    公開日: 2024/05/10
    解説誌・一般情報誌 フリー
    有機フッ素化合物は数多くの物質があるが、そのうち、難分解性、生物蓄積性を持つ一群があり、健康リスクの懸念が指摘されている。1940年代から製造されてきたペルフルオロオクタン酸(PFOA)、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は、その代表的なものである。PFOAやPFOSは半導体製造工程、泡消火剤、フッ素樹脂製造工程などで使用されてきたものであり、関連工場での職業的な曝露も報告されてきている。また周辺環境への地下水汚染も含めて、環境問題としても近年注目されている。本稿ではその健康影響について職業曝露集団での調査結果を中心に紹介する。
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