産業医学レビュー
Online ISSN : 2435-1059
Print ISSN : 1343-6805
最新号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 浜口 伝博
    2026 年39 巻1 号 p. 1-36
    発行日: 2026/05/01
    公開日: 2026/05/01
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    産業医は労働安全衛生法の施行とともに誕生し、すでに五十余年が経過した。この間、医師であれば誰でも産業医を担当できた時代から、現在は医師免許に加えて一定の資格認定がないと産業医活動はできない時代となった。この大変革を支えている制度こそ、産業医に対する教育制度である。本稿では、産業医教育に関する教育制度のすべてを説明し、加えて、拡大しつつある補完的な教育機能も紹介した。産業社会が激変していくなかでのこれからの産業医性についても触れる。
  • 秋山 剛, 荒井 美帆
    2026 年39 巻1 号 p. 37-77
    発行日: 2026/05/01
    公開日: 2026/05/01
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    リワーク支援についてこれまでの研究を概観し、医療施設、障害者職業訓練センター、就労移行支援事業所、NPO、営利企業、外部EAP、企業内支援などの各リワーク支援類型の長所、短所について考察した。次世代のリワーク支援としては、一次・二次・三次予防を統合し、さらに四次的発展として、疾患の再発を招くことのない対象者のキャリア発展を支援できる、高い専門性をもった産業医や精神科医の育成が欠かせないと思われる。
  • 是永 匡紹, 立道 昌幸
    2026 年39 巻1 号 p. 78-96
    発行日: 2026/05/01
    公開日: 2026/05/01
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    国民病ともいわれるウイルス肝炎は、国の様々な対策と抗ウイルス薬の進歩により、20年前と比較するとその陽性率は約1/3、肝がん死亡数も2/3にまで急激に減少している。その一方、いまだ感染を知らない感染者、検査で陽性と知りながら受診をしていない感染者も存在し、近年の陽性率減少は停滞傾向である。また近年では、アルコールのみならず、生活習慣病合併由来の肝硬変や肝がんも稀ではなく、世界全体ではこの10年間で肝がんの罹患数は増加傾向にあるとされ、ウイルス性肝炎の感染予防・検診・治療の強化のみならず、飲酒量の抑制、環境リスク要因の制御、代謝異常を合併した脂肪肝増加への対応も必須である。職域は、肝炎ウイルス検査の受検率が低く、早急に検査機会を拡充すべき領域である。また、肝機能値が基準を超える健康診断受検者は20%存在し、どのような症例を要精密検査の対象とするかは、肝がんの一次予防として重要である。産業保健衛生・健康診断に関わる関係者が、最新の臨床情報にとどまらず国策としての肝炎対策への取組についても理解を深め、肝炎ウイルス・肝機能検査の受検を促すこと(受検)、検査で陽性・要精密検査となった者が速やかに肝臓専門医を受診すること(受診)、罹患者が適切な診療を継続して受けること(受療)が重要である。
  • 武藤 孝司
    2026 年39 巻1 号 p. 97-126
    発行日: 2026/05/01
    公開日: 2026/05/01
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    お互いの尊敬を旨とする職場の規範に反し、意図的でなく曖昧で激しくない行動と定義される職場の不作法(Workplace Incivility: WPI)が多くの職場でみられることが示された。主に断面研究によって、WPIはストレス、不安やうつ症状、睡眠障害などの精神的な問題だけでなく、身体的問題のリスク要因であることが示された。また、WPIがワーク・エンゲージメントの低下、退職意向の増加など業務への悪影響を及ぼすことも示唆された。逆に、職場の礼儀正しさ(Workplace Civility: WPC)はメンタルヘルスや業務へ良い影響を与えることが示唆された。今後はWPI・WPC と各種アウトカムとの因果関係のコホート研究による確認や、WPIの減少、WPCの増加を目的としたプログラムの効果を検証する介入研究の成果が期待される。
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