2021 年 34 巻 1 号 p. 51-76
近年、難病患者の治療と仕事の両立支援(以下、両立支援)への関心が高まっている。本稿では、難病患者における両立支援に関する国内外の研究の現状を把握することを目的とし、対象疾患を、炎症性腸疾患、多発性硬化症、関節リウマチ、パーキンソン病として、それらの疾患の就労に関する文献レビューを行った。その結果、海外では様々な介入研究が行われているが、我が国においては介入研究がほとんど行われていないこと、就労に影響する要因については共通の部分と疾患特異的な部分があることがわかった。