大分県理学療法学
Online ISSN : 2434-5431
Print ISSN : 1349-4783
理学療法士における『理学療法の質』に関する意識調査
-テキストマイニングによる検証-
岡部 陽介 梅木 駿太坪内 優太宇野 勲武田 知樹
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 13 巻 p. 6-11

詳細
抄録
【目的】 患者の権利意識の向上に伴い,高い医療の質が求められる昨今,PT による理学療法の質に関する認識を調査し,理学療法の質の保証と向上に資する知見を得る事である.【方法】 対象は本調査に協力が得られた理学療法士152名とした.調査内容は,理学療法士の質に関する自由記述を含む自己記入式質問紙調査を行った.解析は,理学療法の質に関する自由記述に対してテキストマイニングの手法により計量的な分析を行った.【結果】 理学療法の質について「意識している」と回答した者の割合は89.8% であった.また,理学療法の質を高めるために“経験年数”を考慮した人員“配置”,“カンファレンス”の実施,“在院日数”や“在宅復帰率の算出”が行われていた.【結語】 PT による理学療法の質に関する認識として,経験年数を考慮した人員配置やカンファレンス,在宅復帰や在院日数などマネジメントに関連する事柄が重視されていることが示唆されたが,その一方でEBP(Evidence based practice)や患者中心の医療に関する認識は顕在していない結果となった.
著者関連情報
2020 公益社団法人 大分県理学療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top