大分県理学療法学
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  • シングルケースABAデザインによる検討
    宮﨑 大地, 河上 淳一, 佐藤 一樹, 小野 日菜乃, 藤澤 諒介, 釘宮 基泰
    2025 年18 巻 p. 1-7
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 本研究の目的は慢性肩こりを有する対象者に対し,振動刺激を併用した運動療法の効果を検討することである. 【対象と方法】 対象は成人女性,年齢は40歳代であり,15年前から肩こり症状を有していた.研究はABA型シングルケースデザインを用いた.A期は徒手療法のみ,B期は徒手療法に加えて振動刺激を併用した運動療法を実施した.介入期間はA期3日,確認期間4日,B期3日,確認期間4日,A期3日,確認期間4日の計3週間を研究期間とした. 【結 果】 2点識別覚,FreNAQ-J,NDI-J,等尺性頸部屈筋持久力はA期よりもB期で改善した. 【結 論】 徒手療法と振動刺激を併用した運動療法は,慢性肩こり症状を改善する可能性を示唆した.
  • 2020 年以前の調査報告との比較
    藤原 愛作, 小野 秀幸, 阿南 雅也, 吉田 勇一, 武田 知樹, 福田 旨宏, 大島 秀明
    2025 年18 巻 p. 8-13
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 近年の理学療法学科の最終学年の学生が,就職先を選択する際に重要視する因子と,卒業後に入職した施設の希望勤続年数について明らかにすることである. 【対 象】 九州の理学療法学科を有する養成校5校の最終学年の学生(179名)とした. 【方 法】 各養成校に質問紙を送付し,教員から学生に質問紙と研究に関する説明文を配布してもらい,Googleフォームにて回答してもらった。回答期間終了後に,回答結果を集計し,検討した. 【結 果】 回答に欠損があった3名を除いた150名の回答を集計した.就職先選択の重要条件は,1位:労働条件(43.3%),2位:職場内の人間関係(20.8%),3位:人材育成・専門性(18.1%)であった.卒後に入職する職場の希望勤続年数のイメージの上位3位は,1位:5年程度,2位:2~3年,3位:未定となった. 【結 論】 就職活動時には,労働条件や人間関係などの職場風土を重要視する傾向が示唆された. また,多くの学生が5年程度の希望勤続年数をイメージしていることから,5年を超えて勤続できるよう施策を考える必要がある.
  • 工藤 元輝, 皆田 渉平, 手老 泰介, 松木 宏多郎, 今岡 信介
    2025 年18 巻 p. 14-18
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 歩行指標として一般的に用いられる歩行速度と足潰瘍再発の関係性を明らかにすることとした. 【対 象】 2014年4月から2016年3月の期間において,当院の創傷ケアセンターに糖尿病性足潰瘍で外来通院し,歩行評価を実施した連続167名 【方 法】 年齢,性別,身長,体重,Body Mass Index,足潰瘍再発の有無,糖尿病罹患期間,歩行指標を電子カルテより後方視的に抽出した. 【結 果】 歩行速度(OR:1.28,95%CI:1.13-1.33,p<0.01)が有意な関連因子として抽出された. 【結 語】 歩行速度は,再発の因子であることが明らかになった.
  • 恵良 奈央, 皆田 渉平, 田中 とも, 早崎 温貴, 荒巻 政憲, 佐藤 博, 今岡 信介
    2025 年18 巻 p. 19-24
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 開腹術後患者の術後在院日数に関係する因子を検討すること. 【対 象】 2021年4月から2024年3月までに開腹手術後,リハ介入を実施した59例. 【方 法】 術後在院日数が14日以内の22例を早期群,14日以上を要した37例を遅延群として2群間の比較検討を行った. 【結 果】 年齢,出血量,Hb,退院時のFIM運動項目,退院時FIM認知項目が有意差を認め,退院時FIM運動項目が術後在院日数の独立した関連因子として抽出された. 【結 語】 術後在院日数に影響を与える因子として,退院時のFIM運動項目が抽出された.
  • 羽田 清貴, 辛嶋 良介, 吉野 温翔, 川野 拓海, 本山 達男, 川嶌 眞之, 川嶌 眞人
    2025 年18 巻 p. 25-31-
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 超音波画像装置(US)を用いて膝OA患者の荷重条件の違いによる内側半月板逸脱(MME) の違いを明らかにすることを目的とした. 【方 法】 膝OA患者5人(膝OA群)と健常者8人(対照群)を対象とし,USを用いて背臥位,立位,立位体幹回旋位,立位膝45°屈曲位,片脚立位の5条件でMMEを計測した.膝OA群と対照群の5条件におけるそれぞれのMMEおよび,各群内の5条件におけるMMEについて比較した. 【結 果】 膝OA群のMMEは5条件全てにおいて対照群より有意に高値であった.膝OA群において背臥位と立位体幹回旋位および背臥位と片脚立位のMMEで有意な差が認められた. 【結 論】 膝OA群は全ての条件下においても対照群よりも有意にMMEが大きかった.また,立位体幹回旋および片脚立位のMMEは非荷重位よりも有意にMMEが大きくなることが分かった.膝OAにおけるMMEの増大には荷重による力学的ストレスの増大だけではなく, 捻じれに伴う剪断力も影響する可能性が示唆された.
  • 早崎 温貴, 皆田 渉平, 田中 とも, 恵良 奈央, 荒巻 政憲, 佐藤 博, 今岡 信介
    2025 年18 巻 p. 32-38
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 90歳以上の消化器疾患を有する患者の術後離床経過,Functional Independence Measure(以下;FIM)の改善度について明らかにすること. 【対 象】 2021年4月から2023年6月までに,当院消化器外科病棟に入院し,手術後に理学療法を実施した90歳以上の超高齢者24名とした. 【方 法】 調査項目を電子カルテより後方視的に調査し,各項目の正規性について,Shapiro-Wilk検定にて確認した.理学療法介入前後の比較について,Wilcoxonの符号付順位和検定を用いて比較した. 【結 果】 術後離床経過については,端坐位開始日1.0日(1.0-3.0),起立開始日1.0日(1.0-3.0),歩行開始日4.0日(1.0-7.8)であった.FIMは術後と退院時を比較し整容,上半身更衣,下半身更衣,ベッド移乗,移動,運動項目,合計点の項目で有意差を認めた. 【考 察】 90歳以上の消化器外科術後患者には,創部痛と併存疾患の管理を行い,早期離床を推進することで合併症を予防し,ADLの改善を促進することが重要である. 【結 語】 90歳以上の消化器外科手術後患者においても,術後早期からの理学療法介入がFIMの改善につながる可能性が示唆された.
  • ~5年間の経過~
    羽田野 麻里, 久保田 珠美, 那須 賢一, 長谷部 直子, 戸澤 興治
    2025 年18 巻 p. 39-47
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 7~11歳の5年間,反復したBoNT-A治療,週1回60分の理学療法,自宅で立位保持装置での持続的な筋の伸張を行った脳性麻痺児の粗大運動能力の変化を報告する. 【対 象】 痙直型両麻痺,GMFCSレベルⅡの女児1名. 【方 法】 BoNT-A治療前後の関節可動域,筋緊張,筋力,身長と体重を評価し,立位·歩行姿勢分析,GMFM-88,GMFM-66を行った. 【結 果】 BoNT-A治療前後でPA·DKF·DKEは維持.膝関節伸展は10歳以降に制限が強まった.筋緊張は前後で改善.筋力は体幹·下肢共に向上.5年間で身長30cm,体重13.8kg増加.立位姿勢はクラウチング肢位が改善し支持基底面が減少.AFOなしでの独歩,手すりを使用した一足一段の階段昇降が可能となった.粗大運動能力は,総合点がGMFM-88は16.9,GMFM-66は17.9向上し,発達曲線上7歳時点で予測された運動能力よりも高い能力を示した. 【結 語】 反復したBoNT-A治療に加え,抗重力筋の筋力強化や抗重力伸展活動を促す活動,立位保持装置等の介入は,粗大運動能力向上の一助となる.
  • 植村 美祐, 中 翔一郎
    2025 年18 巻 p. 48-52
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 特発性間質性肺炎(以下IPs)患者に対して,低負荷・高頻度での運動療法を実施する ことで,呼吸困難感の軽減及び運動耐容能が向上した為,報告する. 【対 象】 症例は70歳代男性.診断名:IPs,既往歴に胃がん術後,慢性気管支炎あり. 【方 法】 修正ボルグスケール「適度~ややきつい」での低負荷・高頻度の運動と1日2回以上の 自主練習指導を行い,評価として6分間歩行テスト(以下6MWT)を実施した. 【結 果】 実施期間は,入院より44日間であった.初回の6MWT:230m(実施後HR:115bpm, SpO2:89%,RR:27回,修正ボルグスケール8),入院44日目の6MWT:352m(実 施後HR:114bpm,SpO2:88%,RR:33回,修正ボルグスケール8)と歩行距離の延 長を認めた. 【結 語】 IPs患者に対して低負荷・高頻度の運動療法を実施することで,身体機能の改善に寄与 する可能性が考えられた.
  • 川野 拓海, 羽田 清貴, 須賀 国広, 川嶌 眞人
    2025 年18 巻 p. 53-58
    発行日: 2025/03/31
    公開日: 2025/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目 的】 アキレス腱断裂に対する保存的治療にて,アキレス腱の構造や病期を勘案した理学療法が奉功し,腓腹筋の筋力強化に伴う歩行能力改善に至った一症例について報告する. 【対 象】 対象は49歳の男性,ソフトバレー中にアタックをしようと踏み込んだ際に受傷.直後より歩行は可能であったが,階段昇降が不可能となった.MRIよりアキレス腱不全断裂と診断され仕事上の理由により保存的治療が開始となった. 【理学療法と経過】 保存的治療での合併症に十分注意し,アキレス腱の解剖学的構造や下腿三頭筋の筋機能を考慮した理学療法プログラムを検討した.特に,腓腹筋内側頭における筋機能と立脚終期の改善を目的に,局所的なアプローチから全身的なアプローチを追加して行った.その結果筋機能改善に伴う歩行能力の改善に繋がった. 【結 語】 アキレス腱断裂の保存的治療を施行した症例に対し,腱の修復過程に応じた理学療法を実施したことで良好な結果に至った
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