大分県理学療法学
Online ISSN : 2434-5431
Print ISSN : 1349-4783
当センターの発達障がい傾向のある低年齢児における 姿勢・運動機能やセルフケアの特性と変化
橋本 志保久保田 珠美那須 賢一小森 麻里田﨑 挙哉
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 16 巻 p. 20-28

詳細
抄録
【目的】発達障がい傾向のある低年齢児において,姿勢・運動機能やセルフケアの特性と変化を明らかにすることである. 【対象】独歩可能だが行動面の困りやセルフケア未獲得からPTを開始し,半年以上が経過している児17名とした. 【方法】保護者に開始時の主訴と,開始時・最終時の姿勢・運動機能・セルフケアについて,担当PTにPT内容と運動機能について,記入形式で質問した. 【結果】保護者の主訴は,姿勢保持の困りが多く,セルフケアは少なかった.運動機能・セルフケアについて,開始時は著しい遅れが生じていた.最終時,運動機能は遅れが軽減し,セルフケアの内,食事・整容と入浴・更衣は向上したが,トイレ動作では最終時も遅れを認めていた. 【結語】発達障がい傾向のある低年齢児では,運動機能・セルフケアともに開始時は遅れがあり,保護者は姿勢保持に困りを抱えやすいが,セルフケアの遅れを認識できていない可能性が示唆された.
著者関連情報
2023 公益社団法人 大分県理学療法士協会
前の記事
feedback
Top