【目的】高齢者サロンを活用した「通いの場」に1年間継続して参加し,「きつみん体操」を継続した高齢者の身体機能の推移から,継続的な「通いの場」の有用性について検証すること.
【対象】杵築市役所で計画された住民主体の「通いの場」に参加を希望した杵築市在住の高齢者のうち, 2018年12月から2020年3月までの期間で,1年間継続的に住民主体の「通いの場」に参加した67名とした.
【方法】対象者に対して,初回参加時, 3ヶ月後, 1年後に握力, 開眼片脚立位保持時間(One leg standing time,以下:OLS),Timed up and go test (以下:TUG)を測定し,3群間の差の比較を行った.
【結果】OLSは介入前と比較し, 3ヶ月後,1年後の結果で有意に実施時間が延長していた. TUGは介入前と比較し3ヶ月後の結果,1年後の結果で有意に歩行時間の短縮を認めた.握力では,介入前,3ヶ月後,1年後, それぞれの測定条件間で有意差は認めなかった.
【結論】「きつみん体操」を含む「通いの場」の長期的な参加は,身体機能を維持,改善させることが示唆された.
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