2013 年 45 巻 3 号 p. 239-242
【目的】平仮名音読に困難がある小児に対して, 文字とその読み方の対応を指導するという解読指導の効果を検証する.
【方法】小学校1年生367名の中から平仮名音読に困難がある小児を抽出し, 指導群15名に対してDVDを用いた1日5分の家庭での音読指導を3週間行った. 対照群20名と音読時間と誤読数を比較した.
【結果】検討1: 2要因 (指導と期間) の分散分析にて, 指導と期間の交互作用が有意で, 指導群における音読時間の顕著な短縮が認められた. 検討2: 対照群20名中の希望者10名に対して解読指導を行った. 対応のあるt検定にて誤読数の減少が認められた.
【結論】解読指導は音読時間と誤読数の改善に有効であることが示された.