脳と発達
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症例報告
MRIの定常状態コヒーレントシークエンスが診断に有用であった脈絡叢囊胞の1例
宮本 洋輔, 短田 浩一, 林 耕平, 西村 陽, 木﨑 善郎, 越野 幸子, 木村 聡志
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2017 年 49 巻 6 号 p. 419-422

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抄録

 脈絡叢囊胞は比較的頻度の高い神経上皮性囊胞であり, 小さく無症候性で偶発的に発見されることが多い. 薄く造影効果のない囊胞壁を有し, また内部に脳脊髄液に似た成分を含むため, 通常のCTやMRIで検出するのは困難な場合もあるとされる. 今回脈絡叢囊胞により急性水頭症をきたしたが, 定常状態コヒーレントシークエンスがその診断に有用であった2歳男児例を報告する. 児はけいれんで発症し, 頭部CTで急性水頭症と診断, 緊急脳室ドレナージ術を施行した. 術直後の通常シークエンスのMRIでは閉塞性水頭症の原因となるような明らかな病変は認めなかった. 術後も頭蓋内圧亢進状態が持続するため, 定常状態コヒーレントシークエンスを撮像したところ, 第三脳室内に単房性囊胞性病変を認め, 中脳水道を閉塞していることが明らかとなった. その後, 内視鏡的囊胞切除術および第三脳室開窓術を施行, 組織病理より脈絡叢囊胞と診断した. 定常状態コヒーレントシークエンスは血管拍動や脳脊髄液の流れのアーチファクトが少なく, また空間分解能が高いため, 髄液循環路の異常や, 脳室内の小病変の描出に有用であるとされる. 閉塞性水頭症が疑われるが通常の頭部CT, MRIで原因病変が描出されない場合, 定常状態コヒーレントシークエンスは診断の一助になると考えられた.

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© 2017 一般社団法人日本小児神経学会
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