【目的】本研究では極低出生体重 (very low birth weight ; VLBW) 児の発達特徴をBayley乳幼児発達検査-第3版 (Bayley-Ⅲ) により縦断的に検討した. 【方法】富山大学附属病院NICUで2010年8月〜2014年12月に出生した児のうち, 修正18か月と36か月の2回Bayley-Ⅲを受検したVLBW児66名が対象であった. 66名の縦断比較に加え, 5尺度の得点が−1 SD未満を発達遅延基準とし, 非キャッチアップ群 (NCU群 : 2回とも遅延あり), キャッチアップ群 (CU群 : 修正18か月で遅れあり, 36か月で正常), 経過良好群 (GP群 : 2回とも正常) の3群に分けた比較も行った. 【結果】66名の縦断比較の結果, 言語得点が上昇した (p=0.000). 群分けの結果, NCU群24名, CU群21名, GP群21名となり, この3群では臨床背景に大きく差がないものの, 得点変化には3群で違いが生じており, 修正18か月の尺度得点ではNCU群において認知と粗大運動で低得点を示した (認知 : p=0.033, 粗大運動 : p=0.002). 【結論】VLBW児は修正18か月から36か月の言語領域の発達が顕著であったが, 発達過程を分類すると, VLBW児の中でも発達状況は様々であり, 修正18か月で認知と粗大運動が低いことが36か月時発達遅延リスク高群の特徴であることが示唆された.