脳と発達
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登校しぶりを契機に発達性読み書き障害と診断したBecker型筋ジストロフィーの1例
松村 渉久保田 智香齋田 泰子
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2022 年 54 巻 5 号 p. 359-361

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抄録

 ジストロフィノパチーは進行性の筋症状を呈するX連鎖潜性遺伝性疾患で,認知機能障害や神経発達症を合併しやすいが未だ不明な点も多い.我々は登校しぶりを契機に発達性読み書き障害と診断し,学習支援で登校頻度が改善したBecker型筋ジストロフィー(BMD)の児を経験したため報告する.BMD患者において日本語の診断基準で発達性読み書き障害と診断した例は過去になく,教育との連携を検討する上で重要な1例と考えられた.

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© 2022 一般社団法人日本小児神経学会
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