脳と発達
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小児中枢神経疾患のCTスキャン
運動障害を有する小児のCTを中心に
奥野 武彦
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1979 年 11 巻 2 号 p. 116-122

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抄録

1976年5月から1978年5月までの過去2年間に経験した14才以下の小児1, 181名, 延べ1, 432スキャンのCTにっいて検討し, 運動障害を有する小児のCTを中心に, 興味ある症例を報告した.
1. 脳腫瘍のうち, 診断困難であったgerminomaの1例をしめした.
2. 脳血管障害では, 小児ではまれな, 内包あるいは内包周辺の血管閉塞の5例, および両側視床に小さな低吸収域がみられたReye脳症のCTをしめした.
3. 巨脳症に一応含めた症例のうち, 軽度側脳室拡大を伴うかあるいは伴わずに, 軽度の蜘網膜下腔あるいは硬膜下腔の低吸収域が, CT上みとめられた14例の大頭症について検討した.
4. 大脳白質の低吸収値をしめす症例として, 先天性筋ジストロフィー (福山型), 多発性硬化症のCTをしめした.
5. 脳性麻痺のCTは, すでに報告したので, Vojtaのいわゆる, “中枢性協調障害”のCTについて検討した.

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© 日本小児小児神経学会
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